ニューヨークの夜景です。写真の中央、右は、有名なエンパイアステートビルでしょう。ヤフーの写真を利用させてもらいます。よろしくお願いします。私は、米国には、行ったことはありません。厳密に言うと、グアムには行っていますが、まあグアムに行っても、「米国に行った」とは、普通は言いませんよね。私は、米国本土には、それほど行きたいと思ってはいません。

 今回は、米国政府の債務状況、フランスでの内閣不信任案可決、2020年の日本国内、猪苗代湖のボート事故の控訴審での無罪判決の3点について書いてみます。 

 まず、米国政府の債務状況についてです。12月16日付の讀賣新聞、6面の記事を参考にさせてもらいます。この記事は、ワシントン支局の田中宏幸記者の氏名が入ったものです。米国の債務状況についてのこれだけの新聞記事は、まずないのではないかと思うくらいの素晴らしいものです。私などが、称賛するのは申しわけないくらいですが、とにかく外交や経済に関わる人であれば、やはり称賛すると思います。

 私の拙論も、田中記者の記事を参考にさせてもらいますが、記事の盗用と言われないよう、注意して書きたいと思います。普通、世界一の経済大国と言えば、米国のことになるでしょう。しかし、現在は、経済の後退が目立ってきています。自動車産業の斜陽化、ラストベルト等と耳にしますが、これほどの債務を抱えた国だとは、私も、思っていませんでした。記者の記事によれば、11月21日に、米国の公的債務が36兆ドルを突破したというのです。遅くなりましたが、債務とは、「金銭や物品を特定の人に返さなければならない義務」のことで、普通は、金銭のことが多く、債務イコール借金と考えてもいいようです。36兆ドルというと、1ドル150円として、5400兆円になります。想像がつかない金額ですね。(ちなみに、日本の公的債務は、1100兆円と言われていますから、国の大小も考慮すると、日本の借金の方が多いとも言えるでしょう。)

 記事によると、米国は、1985年に「債務国」に転落し、以後、債務が増え続けたというのです。そして、トランプ大統領が現れ、第1次政権の時には、「トランプ減税」を行いました。減税というのは、当然、多くの国民には嬉しいことであり、大統領への「評価」は、上がります。評価をいいことととらえ、大統領は、さらに減税へと走りがちになります。しかし、減税が重なれば、国家の債務は、さらに増えます。

 トランプ氏は、上記の「トランプ減税」で、25年末までの期間限定で、所得税の最高税率を39.6%から37%に下げ、相続税等の基礎控除を約2倍に増やしています。来年1月に、また大統領に復帰したら、この2点を恒久化し、さらに、35%から21%に引き下げていた法人税を15%に引き下げたいとしているというのです。とにかく、トランプ氏は、「財源」のことは全く考えていないかのようなのです。「多くの国民」から好かれようと、飴玉(古い言い方ですが、要するに甘い汁)をばらまき続けようとしているのです。

 私は、このブログでも、しばしば書きますが、政治家や役人(公務員)は、引退、退職等をしてしまえば、「後は知らない」ということになります。まさに、国や州が、野になろうと山になろうと、俺は、あたしは、知らないよ、となるのです。国のために退職金の一部であれ、寄付する人物などまずありません。まして、死者においては、何ができますか。

 トランプ氏は、1月からの新政権において、「政府効率化省」を新設し、マスク氏とラマスワミ氏を共同代表にするなどと言っていますが、「莫大な富を築いた実業家」らに、何ができるというのでしょうか。トランプ氏は、自分の「政策」が、何兆ドルもの債務を増やしているのに、省の2氏は、「5000億ドル以上の支出を標的とし、連邦政府の浪費を終わらせる」と言っているだけで、「絵にかいた餅」を語っているようなものです。期待する方が無理です。マスク氏などは、あり余る資産に飽きて、政治ごっこに乗り出してきたような人物に過ぎません。(2氏は、政治家でも公務員でもなかったので、トランプ氏は、期待ができると思ったのでしょうか。)

 米国民は、トランプ氏を大統領に選びました。氏は、78歳と高齢です。おそらく、米国の先のことなど、あまり考えていないでしょう。在任中さえよければ、後は、野や山でもと。

 ほかの国のことを批判したり、心配したりするようで、悪い気もしますが、米国の今後の経済状況を考えると、確かにデジタル関係では健闘していくでしょうが、自動車、航空機、電機等々では、苦しむのではないでしょうか。トランプ氏だけの「我が世」にならないようにしてほしいものです。

 次は、フランスでのバルニエ内閣への不信任案が可決されたことについてです。(19日の讀賣新聞の社説を参考にさせてもらいます。)今年の7月7日に行われたフランス国民議会(下院)の決戦投票では、与党連合と左派連合が、協力して、国民連合の「最大党派化」を阻止しました。私は、マクロン大統領は、左派連合と与党連合との内閣を組織するだろうと思っていましたが、マクロン氏は、与党連合単独の内閣を組織しました(この辺の詳細については、私は、理解していません)。左派連合は、当然、内閣に加わると思っていたわけですから、それを拒否したマクロン氏には、激しく反発することになります。内閣を倒すために、左派と右派(国民連合)が、協力するようなことさえ起こります。その結果が、今回の内閣不信任案の可決となったわけです。フランスでは、「選挙から1年間は下院を解散できず(社説)」、「今後も首相任命と不信任が繰り返される恐れがある(社説)」ということになります。

 首相の任命権は、大統領にあります。マクロン大統領は、左派の入閣を嫌い、「少数与党での船出」を選択したわけですが、「無理なこと」であったのです。フランスやドイツ、さらに他のヨーロッパの国々においても、左派、右派の政党がかなりの支持を集めるようになってきています。これは、欧州国家の多くが、経済の伸び悩みで国民の暮らしが苦しくなっていることの現れと言えます。そして、移民増加への反発となったりしています。マクロン大統領は、そうした欧州状勢を受け止め、せめて左派連合は、受け入れる姿勢を示すべきなのです。もっとも、大統領の任期は、あと3年くらいですか、好きなようにやる、というのであれば、勝手にどうぞ、と言うしかありません。ただし、辞任という事態が起こるかもしれません。

 最後は、猪苗代湖でのボート事故で、操縦していた男性に、控訴審の仙台高裁において、無罪判決が出されたことについてです。8歳の男児が死亡、女性1名は、両足の切断(ひざ下)、他の男児も負傷という大事故は、無罪とされたAが操縦していた「プレジャーボート」によって起こされました。事故があったのは、2020年9月6日です。被害者の3名ともう1名は、水上バイクが引っ張るものに乗るために、ライフジャケットを着けて、水中で待っていました。そこへ、Aが操縦するボートが突っ込み、走り去ったのです。ボートには、他に9名が乗っていました。(事故に全く気付いていなかったとは、考えにくいのですが。)

 遺族や目撃者の証言から、2021年の9月14日に、Aが逮捕されました。Aは、その時、「身に覚えがない」と言ったそうです。事故は、当然のことですが、テレビや新聞等で大きく報道されました。当日、自分が操縦していたボートは、事故現場を、事故時刻に通っていたのです。自分が起こしたかとか、当然思っているはずです。また、ボートに同乗していた他の9名にしても、自分たちが乗っていたボートが、事故のあった頃、通っていたなと思うはずです。10名の誰も気づかなかったということはあり得ないと思います。9名は、どういう関係の人物なのか、私は、把握していませんが、会社の経営者であったAを思い、「沈黙」していたのでしょう。警察にしても、地裁の裁判官等も、その辺のことは考えたでしょう。地裁では、Aは、禁錮2年の判決を受けたのです。

 ところが、A側が控訴した仙台高裁は、Aは注意義務を果たしていないとは言えないと「無罪」だとしたのです。Aは、事故から1年以上逃げていたこと、9名の同乗者は、沈黙していたこと、などをどう考えるかは、別としても、無罪とは、あり得ない判決です。プレジャーボートのような、大きな危険な乗り物が、前方の確認はしにくいなどというまま、湖を走り回れば、このような事故は、起こります。被害者たちがいた場所が、たとえ遊泳禁止の場所であったとしても、注意して、避けなければいけないのは、当然のことです。被害者たちがいた場所には、被害者たちが乗って行ったボートなどもあったのでしょう。そういう場所を避けて、プレジャーボートを走らせるのは、当然のことです。被害者側は、上告するとしていますが、当然のことです。また、被害者側が、Aに損害賠償や慰謝料を求めているかは、私には分かりませんが、当然、求めるべきです。新たに、最高裁で求めることはできないでしょうが、地裁の段階で、求めていることとは思います。不当な判決に、抗議していくのは、国民であれば、当然のことです。

 公的な債務について考えたことありますかトランプさんは

 落選となれば騒いで暴動の男も当選すればそのまま

 マスクにと国の借金払わせろさすがの奴も全く足らず

 マクロンは大統領にしがみつくなんとか残り終わればいいや

 現在の「左派」はかつての左派じゃない左派を切ったのマクロンのミス

 前方が確認しにくいボートなど走らせるなよどこでも危険

 10人が誰も気づかぬはずがないあとでもニュースで分かるはずだろ

   ***  今年は、なんとか記念のことなど、触れません。日本の社会だって、そんなことで

       騒いでいる時ではありま(有馬)せん。