28日から4日までの週は、たいへん忙しかったです。毎週、ブログを更新している私でも、12月5日からの週は、更新をしないで、休もうかと思ったくらいです。でも、現在の私は、自分にも厳しいのです。そのくらいで、休むなと言い、言われています。

 そこで、5日からの週は、毎日新聞の歌壇に掲載された拙詠の中から、7首を選び、今読んで感じること、思い出すことなどを書きたいと思います。写真は、1首めに関わる文庫本です。1976年(昭和51年)1月10日、発行の中央公論社、中公文庫です。

若い頃覚えた詩句は今もなお一字一句を正しく言える

 この文庫では、主に、薄田泣菫(すすきだきゅうきん)を読みました。白羊宮の中の「望郷の歌」が印象に残っています。実は、短歌で言っている、覚えた詩句の中には、この詩は、入っていません。この詩は、高校3年の現代国語に載っていました。担当の先生は、2年の時の担任で、また現国だけ教わることになったF先生でした。先生は広島大学の出身で、私たちぐらいの(あまり できない)生徒に教えるのは本意ではないという感じでした。私は、先生のことにはすごく関心があったのですが、サッカーひとすじに生きていた運動部員としては、反発するしかなかったのです。望郷の歌を暗記したのは、実に、退職してからでした。文語調で、約20字が9行、9行が春夏秋冬あるので、およそ720字くらいの詩でした。暗記は無理だと思ったのですが、なんとかできるようになりました。?歳の今でも、暗唱できます。やってみるものだと思いました。

大根にそして大地に力あり小さき種がかくも白きに

 退職してから、少し野菜など栽培してみようと思いました。9月に蒔いた大根を、11月の末だったか、収穫しました。自分でも驚くほどの大根でした。後で考えると、この年は、秋も温かく、大根の生長に向いていたようでした。次の年、その次の年は、11月末になっても、あまり太くなりませんでした。雑草にも負けて、3年でやめてしまいました。書家の叔母が、書展の作品にこの短歌を選び、書いてくれました。

毎日のように庭へと水を撒く蛙住みつき夜毎に鳴けば

 前庭の草が伸び放題でした。妻は、結構、草取りをしていたのですが、草の勢いはすごかったのです。6月から7月にかけてだったと思います。夜になると、蛙が鳴きだしました。川も、水田も、最短でも300メートルくらい離れているのにと思いました。訳あって、やって来たのだろう、草が乾いてしまうと困るだろうと思って、しばらく水撒きをしました。

やりなおすことはできないやりなおすことができたら世界は終わる

 大学生になった頃は、学生運動がますます盛んになる時代でした。私は、社会学や経済学を学ぶうちに、マルクスやエンゲルスを読むようになりました。そして、自然の流れのようにヘルメットをかぶりました。しかし、ある事件があり、仲間のほとんどは逮捕されてしまいました。自宅通学の私は、夜は自宅だったので、巻き込まれなかったのです。今になってみると、平和な学生生活を送りたかったです。資格も取っておきたかったです。

ひとり飲むこと多くなり不愉快な思ひもなくば愉快でもなし

 これは、自分でも、傑作だと思います。何人かで飲むと、楽しいこともありますが、批判されたりけなされたりします。ひとりで飲めば、そんなことはありませんが、楽しくはありません。(「思ひ」は、選者の先生が添削をしてくれたのです。私は、現代仮名遣いなので、「思い」なのですが。)

農業の大規模化など夢の夢高齢者らもやがて退く

 私の家の近くの水田などを見ると、大型の農業機械が使われています。しかし、1軒1軒の水田は、以前よりは広い気もしますが、やはりそれほど広くはありません。高価な農業機械を買っても、米作では、とても代金の分は取り戻せないでしょう。他人の水田を借りて、大がかりに米作をする人もいますが、収入的には、やはり厳しいようです。

自らの群れに疑問を感じても蟻はどうすることもできない

 これは、選者の先生が特選にしてくれました。蟻たちは、とんでもない所に押しかけてしまうことがあります。そして、全滅させられてしまうこともあります。なかには、危ないぞ、なんでそんな所まで行くんだと思う蟻もいることでしょう。

 やはり、今週に関わる短歌も7首載せておきます。

裏金を求められても騒がずに党の内部で解決しろよ

知事やって国会に出ていじめだと騒ぐ男も珍しいよね

クーポンにムダ金かけることはない現金給付すればいいだけ

オミクロンなんだか怖い言葉だねウイルスあがき変異やめない

仕事場でいじめの果てに殺されるクレーンで上げて川に落とすとは

燃料のタンク地上に放棄して反省もなく飛行再開

米軍は日本のことを占領地だと思っているほんとのところ