今回は、日本の国会議事堂の写真です。ヤフーの写真を使わせてもらいます。よろしくお願いします。それにしても、国会の写真というのは、多くの国のものを見ても、味気ない気がします。まあ、「立派な政治」が行われている場であり、見た目の感じであれこれ言うべきではないのでしょうが。

 (10日の午後、日本では、公明党が、自民党との連立を解消するという、大きな動きがありました。これについては、次回のブログで書きます。以下は、10日の午後の時点では、書き終えているものですが、書き換えたりせず、そのまま、公開させていただきます。)

 今回は、日本の政治状況、ガザの停戦状況について書きたいと思います。

 まず、日本の政治状況についてです。日本では、国会は、衆議院、参議院の2院制になっています。法案の決議等、いくつもの点で、参議院に対して、衆議院に優越性があります。現在は、衆議院の定数が465名、参議院が248名となっています。政府与党は、自民党、公明党ですが、両党の人数を合わせても、衆参の両院で、過半数になっていません。以下、議員数は、2025年9月22日現在とします。原則として、人物の敬称は、略します。

 衆議院では、自民が196、公明が24で、 220名、参議院では、自民が100、公明が21で、121名となります。こうなったのは、24年10月の衆院選、25年7月の参院選の結果です。以前のブログでも書きましたが、与党が、両院において、少数派の政権となったのは、高物価、低賃金等に苦しむ多くの国民が、自民党の多くの議員の「派閥裏金」等を見て、批判を強めたためと言えると思います。

 ただ、立憲民主党、国民民主党、日本維新の会、参政党、共産党、れいわ新選組等の野党が、まとまって、反自民、反公明となれないために、比較多数の自民、公明が政権を担ってきたわけです。私は、自公の石破政権などは、少数派としては、それなりの政権運営をおこなってきたと思いますが、自民内での批判勢力が力ずくで、石破首相を辞任に追い込んだと言えると思います。

 そして、10月4日に自民党の総裁選挙が行われました。5人の候補のうち、2人の決戦投票になりました。決戦投票では、全国の自民党員の支持が多かった高市早苗に、自民内の唯一の派閥、麻生派が支持へと動きました。その結果により、高市が当選し、小泉進次郎が落選したと言えるでしょう。高市は、同党の国会議員の支持基盤は弱く、言わば、支持してくれるなら、「誰でもありがたい」という状態でした。また、麻生派としては、高市に勝たせれば、派としても、得るものが多くなるという思惑があったはずです。

 高市は、安倍首相の頃の支持者を取り戻したいと言っています。また、高市は、党内でも、かなりの保守派のほうで、中国や韓国等への批判をおこない、国内では、靖国神社への参拝等を続けてきました。全国の党員からの支持が多かったと言っても、自民党員に限られた支持であり、必ずしも国民の支持傾向を反映しているわけではありません。また、日本では初めての女性の首相と言っても、かなりの高齢で、「強気の人物」でもあり、女性の長所が生かされるわけでもないでしょう。

 8日の読売新聞の1面には、高市の「財政観」を示すような記事があります。高市は、「国が、呼び水的な投資をすれば、必ず需要が生まれ、税収も上がる(趣旨)」と語っていますが、必ずしもそうなるとは言えません。また、財源不足になれば、赤字国債の増発を容認し、消費税減税もある程度認め、国民民主党が重視する年収の壁にも前向きだそうです。英国の女性、トラス首相は、財源の裏付けがないままに、大幅減税を打ち出しましたが、行き詰まり、僅か1カ月半で辞職しました。このトラスショックが、高市でも、起こるのではないかという危惧の声も出ているそうです(以上、同紙より)。私は、自民党内の選択としては、高市総裁の選択は、少数派政権を維持させるうえでも、最悪の選択であるという気がしています。高市が、もし、首相に指名されたとしても、早晩、辞職などと言うこともありうるのではないかと思います。諸外国の右派勢力の伸びや、国内の参政党の伸び等を見て、国内の保守勢力の伸長を図るという高市、麻生派等の「意気」は分かりますが、さて、思うような支持が得られるでしょうか。

 自民、公明等での与党の政権が、以後も可能であるのならば、小泉、林のどちらかが、総裁になっていた方が、政権としては、それなりに「うまく行く」のにという気がします。まあ、麻生などは、超高齢者であり、目先のことしか考えないでしょうから、高市選択も、あったということは、理解できますが。

 次は、イスラエルとハマスとの停戦交渉についてです。9日の8:08配信のヤフー上、jiji.comによれば、トランプ大統領が、日本時間9日朝に、イスラエルとハマスとが、和平案の第1段階で合意したと、SNSで、発表したそうです。ハマスは、人質全員を解放し、イスラエル軍はガザの一部区域から撤退することになったそうです(日本時間10日未明に、実際に合意が成立したようです)。これだけの進展があったことは、やはり米国大統領としてのトランプ氏の政治力の大きさのためであり、日ごろ、彼を批判している私としても、トランプ氏の政治力に対し、敬意を表したいと思います。

 この上は、イスラエル軍がガザへの攻撃を完全に中止すること、ハマスは全面的に武装解除することを実現させるべきです。

 ハマスは、自らの奇襲(2023年10月7日)が、結果的には、ガザの住民を巻き込み(イスラエル軍の攻撃により)、約67000人もの死者、約17万人もの負傷者が出る事態を招いたことを深刻に反省すべきです。私は、前回のブログでも書きましたが、ハマスは、ガザ住民の極めて多数の死、深刻な負傷に対して、あまりにも冷淡であったと思います。いわゆる「反乱の軍隊」としては、あまりにも多くの住民の死、負傷を招いたことになります。極めて多くの住民が、殺され、負傷していくにも関わらず、ガザに潜伏し、結果的には、イスラエルの攻撃を続けさせることになったのに、自分たちの被害は、かなり避けることができていたのです。

 また、イスラエルの空爆、侵攻等は、いくらハマスの奇襲に対する報復としても、絶対に許されない残虐過ぎるものでした。何度も書きますが、ハマスを攻撃するという名目で、ガザの住民全体への攻撃を続け、約67000人もの死者を出したのです。また、外国の報道陣にも銃口を向け、200人以上を殺しています。さらに、国連による食料補給を認めず、イスラエル・米国による「ガザ人道財団」を立ち上げ、僅か4カ所だけの「援助」としました。しかも、そこへやって来る、住民に対して発砲し、約2700人超(この人数は、どこかに書かれていた記憶があるが、正確ではないかも知れない)を殺しています。そして、ガザを飢餓状態にさせ、多くの住民を餓死させようとしたのです。世界中からの批判、非難を耳にしながら、イスラエルは、国家としての虐殺行為を継続してきたのです。国連での非難決議が出されそうになると、何度も何度もイスラエルの盟友、米国が、「拒否権」を行使し、圧倒的多数の他国の反対、非難の意志を踏みにじって来たのです。この米国の拒否権行使は、極めて重大な(和平への)妨害行為であったと言わなければなりません。

 ともかく、停戦、終戦が実現するのは、喜ばしいことです。まだまだ、様々な問題が懸念されますが、絶対に、ガザの地での「平和」を確立させていかなければなりません。イスラエルは、今後は、絶対にガザへの攻撃を止めなければなりません。また、ハマスは、武装解除を行わなければなりません。私としては、できれば、ハマスのメンバーは、ガザから別の地に移るべきだと思います。ガザに残っていれば、ハマスもイスラエルも、また対立するようになるでしょう。また、「歴史が繰り返される」心配があります。周辺のアラブ諸国家においても、ハマスの移住、受け入れは、躊躇することでしょうが、受け入れということに付いても検討してほしいと思います。

 和平が実現しそうな今でも、ハマスは武装解除はできない、イスラエルは、ハマスが武装解除しないのであれば、ガザからの全面撤退はできない、と言っています。和平案では、「今後のガザの統治」は、アラブ諸国家などの「国際安定化部隊」が行うとなっていますが、これさえも、なかなか難しいという気がします。不安は尽きない、というのが現状でしょうが、ともかく、今の段階では、和平への合意が実現したことを喜ぶべきなのかも知れません。

 多党化は日本においても進むだろう連立組める配慮必要

 本人が傷ものというならばよし総裁であれ他者はいけない

 日鉄や日本政府の投資などまずい結果になりそうな気が

 トランプも欠点除けばいいところ確かにあるよガザよくやった

 プーチンも更なる工夫してみれば侵攻止めるかトランプやって

 ハマスもなイスラエルもなあまりにも非道なことをやったものだな

 今回から、最後の1首は、毎日新聞の「毎日歌壇」に載った私の短歌を書かせてもらいます。私の短歌創作の力が落ちてきており、短歌について、ブログを読んでくださる方に、誤解を与えないようにするためでもあります。70週続けていきたいと思っています。

 あり余る才能をただ浪費して球界を去る投手を思う  (2009.11.8  掲載)